厚生労働省がキャリアコンサルタントの一層の活用

厚生労働省では、この度、「経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現に関する研究会」(やや長い名前ですが)をスタート、① 経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングに必要な能力、② キャリアコンサルタントが当該能力を得るために有効な制度その他の施策の在り方、③ キャリアコンサルティングの活用活性化のために有効な施策 を軸に、年末まで議論を深めていく、としています。
キャリアコンサルタントは、2016年(平成28年)4月に国家資格化されました。その後、DXの進展等産業構造の変化が一層加速したのに伴い、労働者自らが主体的に自分のキャリアを築き上げる必要性がさらに増したのに加え、企業側でも、人的資本への投資による生産性の向上を目指した戦略的な取組が必要とされるようになりました。
政府も、労働者の構造的な賃上げを達成し、個人消費の活性化により日本経済の成長を促進しなければならず、最近の賃上げを持続させるためには、リ・スキリングによる能力向上を支援するとともに、個々の企業の実態に応じて職務給の導入、成長分野への労働移動の円滑化を軸とする三位一体の労働市場改革を積極的に展開する構えです。
厚生労働省によれば、職業能力の開発及び向上の促進は、経済社会情勢の変化に対する労働者の適応性を高めるように行われることを基本理念とする職業能力開発促進法を踏まえると、労働者の相談に応じて助言及び指導を行うキャリアコンサルティングもまた、このような変化に対応したものとなることが求められているとして、この方向性に沿ったキャリアコンサルタントの在り方を養成し、彼らを一層活用していきたいと考えている様です。
すでに2月以降検討は開始されており、本年7年夏頃を目途に中間とりまとめにより、基本的方向性を明らかにし、年末ごろまでには、具体的な対応等について最終的なとりまとめを行うとしています。
以 上