改正育児介護休業法 その#11 – 10月1日施行開始の改正育児休業の際の社会保険料免除要件の詳細 – 厚労省がQ&Aを発表

改正育児介護休業法 その#11 – 10月1日施行開始の改正育児休業の際の社会保険料免除要件の詳細 – 厚労省がQ&Aを発表

厚生労働省は、10月1日に施行される改正育児休業法の育児休業中の社会保険料免除の要件改正の詳細をQ&Aとして発表しました。
詳細な育児休業実務に関する限定情報となります。主要点を PMP News で纏めてみましたので、この機会に目を通してください。

後日、厚労省が実務者用のパンフレット等を用意するものと期待しますが、実際の実務に際して困った時や本件詳細情報を知りたい方は、厚労省ホームページ こちら をご参照ください。

(育児休業日数14 日以上の保険料免除基準について)
1.14 日の要件による免除の仕組みは、開始日と終了予定日の翌日が同一月に属する育児休業等についてのみ適用。
2.育児休業開始日と終了予定日の翌日が異なる月に属する育児休業等の日数は、14 日の要件の適用に考慮されない。従って、「前月以前から取得している育児休業等」の日数については14日以上の算定に際して、合算してその対象とはしない。

(育児休業等日数の算定にあたり、休日は含めるのか)
〇 育児休業等日数は、ある育児休業等の開始日から終了予定日までの日数をいい、その間に土日等の休日、有給休暇など労務に服さない日が含まれていても、育児休業等日数の算定に当たり差し引くことはしない。要は育児休業等日数に含まれる。
〇 なお、賞与保険料にかかる育児休業等期間の算定においても同様に暦日単位であるため、休日等は日数に含まれる。

(育児休業等日数の算定にあたり、一時的・臨時的な就労を行った日は含めるのか。)
〇 労使の話し合いにより、子の養育をする必要がない期間に、一時的・臨時的(災害や突発 的な事態への対応等、あらかじめ予定していない場合)に、その事業主の下で就労可能とさ れている。こうした一時的・臨時的な就労については、限定的な状況であることから、 事後的に育児休業等日数の算定から除く必要はない。
〇 ただし、育児休業等開始当初よりあらかじめ決められた日に勤務するような場合は一時 的・臨時的な就労には該当せず、育児休業等をしていることとはならないことに留意するこ と。

(出生時育児休業=産後パパ育休 における就業日数については育児休業等日数の算定から除くとあるが、日単位ではなく、時間単位で就業した場合、どのように算定から除くのか。)
〇 育児休業等日数の算定に当たって、時間単位の場合にはその時間数を1日の所定労働時間で除した数(1未満の数は切り捨 て)を「就業日数」として、控除する。

(賞与にかかる保険料免除について: 連続して1月超の育児休業等の取得者に限り、賞与保険料の免除対象とするとしてい るが、1月は何日とするのか。免除対象となるのはどの月に支給された賞与か。)
〇 賞与保険料の免除対象外とする1月以下の育児休業等期間の算定については、暦によって 計算する(例えば、11 月 16 日から 12 月 15 日まで育児休業等の場合、育児休業等期間はち ょうど1月であるため、賞与保険料の免除の対象外となる。)。

(手続き関係:育児休業等取得にかかる事業主から保険者への届出はいつ行う必要があるのか。提出 期限等はあるのか。)
〇 事業主から保険者等への届出については、原則として、育児休業等期間中に行う必要がある。 しかしながら、今般の改正により短期間の育児休業等の取得が増え、また、届出の遅延も 増加すること等が想定されることから、令和4年 10 月1日以降に取得する育児休業等につ いては、育児休業等期間終了後であっても、一定期間(育児休業等の終了日から起算して暦 による計算で 1 ヶ月以内)であれば理由書等の添付がなくとも、保険者等における受け付けを可能とする。
例)育児休業等の終了日が3月 31 日であれば、4月 30 日までは理由書等の添付は不要。

(保険料免除の基準に該当しない育児休業等について、育児休業等の取得届出を提出する必要はあるのか。)
〇 保険料免除の基準に該当しない育児休業等について、育児休業等の取得届出を提出する必要はない。

(経過措置)
例えば、

育児休業等① R4.9.15~R4.10.10  育児休業等② R4.10.11~R4.10.31 の場合
〇 施行日(令和4年 10 月1日)以後に開始した育児休業等について適用する。 ①は改正法施行前に開始した育児休業等であり、 改正前の規定が適用される。
〇 このため、育児休業等①・②が連続していても、1つの育児休業等としてみなされず、R4.9 の賞与は改正前の規定により免除となるが、R4.10 の賞与は免除とならない

以    上