厚生労働省企業向けQ&A – 7月1日付発信の最新情報 – 新型コロナウイルス対応 #45
厚生労働省からの新型コロナウイルス関連の情報は、6月30日までとするものがいくつかありましたが、本日7月1日付で更新されています。更に順次見直しもあるかもしれませんが、入手できた最新の情報を取り急ぎご案内します。
今回ご案内するのは「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)」 「6 安全衛生」の部分です。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html#Q6-1
1.健康診断の実施
3密を避け、十分な感染防止対策を講じた上で実施する事という基本は変更ありません。
これまでは、6月末までに実施すべき健康診断も事情によっては延期もやむを得ずとしていた特例扱いを、原則10月末までに実施する事と変更しました。健康診断実施機関の予約が取れない等の事情から10月末までの実施が困難な場合は、可能な限り早期に実施することとしています。
2.安全衛生委員会
6月末までは開催延期も含めた弾力的運用を認めていましたが、7月1日以降は法令通りの毎月1回以上の開催を求めています。
若干気になるのは、6月末までの対応では「テレビ電話による会議方式にする」という例示を示した上で弾力的な運用を認めていた文章が削除されている点です。
しかしながら、これまでの所轄各労基署とのコミュニケーションを踏まえてもオンライン会議による委員会開催は問題ないものと思われます。
以下は関連して、安全衛生委員会についてのPMP見解となります。
安全衛生委員会ではこの時期は是非、各職場における具体的な新型コロナウイルスの感染拡大防止策を是非審議してください。厚労省も「安全衛生委員会等の労使が集まる場において、新型コロナウイルス感染症の拡大防止をテーマとして取り上げ、事業場の実態を踏まえた、実現可能な対策を議論」を推奨しています。
衛生委員会のメンバーである産業医には「国、地方自治体等の最新の情報」に加えて「医師としての専門家の知見によるアドバイス」の提供をお願いしたいと思います。
またこの機会に、衛生管理者の役割を再認識していただきたいと思います。
衛生管理者は職務として法令では「作業環境の衛生上の調査」「作業条件、施設等の衛生上の改善」を求められています事を念頭に、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から実際に職場を巡回し気づいた改善点を指摘する事で感染拡大防止の実効を上げてください。
衛生管理者の職場巡回に際しては、「職場における感染拡大防止のチェックリスト」(厚労省)https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000617721.pdf を参考にしてください。
主要なチェック項目を抜粋してみました。
(1)出勤前の確認
・出勤前に体温を確認するよう全員に周知し、徹底を求めているか。
・出社時等に、全員の日々の体調(風邪症状や発熱の有無等)を確認しているか。
(2)換気の悪い密閉空間の改善
・職場の建物が機械換気(空気調和設備、機械換気設備)の場合、建築物衛生法令の空気環境の基準が満たされているか。
・職場の建物の窓が開く場合、1時間に2回程度、窓を全開しているか。
(3)多くの人が集まる場
・在宅勤務・テレワーク・ローテーション勤務などを推進状況
・時差通勤、自転車通勤、自家用車通勤などの活用状況
・テレビ会議等の活用状況
・「オフィスはひろびろと」を取り入れているか。
・「名刺交換はオンライン」を取り入れているか。
・「対面での打合せは換気とマスク」を取り入れているか。
・対面での会議やミーティング等を行う場合は、人と人の間隔をできるだけ2m(最低1m)空け、可能な限り真正面を避けるようにしているか。
・人と人が対面する場所は、アクリル板、透明ビニールカーテンなどで遮蔽するようにしているか。
(4)接触感染の防止について
・物品・機器等(例:電話、パソコン、デスク等)については、複数人での共用をできる限り回避するようにしているか。
・事業所内で社員が触れることがある物品、機器等について、こまめに消毒を実施しているか。
以 上