新型コロナウィルス テレワーク これが大事です!!

新型コロナウィルス テレワーク これが大事です!!

新型コロナウイルスの感染予防の一環としてテレワークが盛んに導入されています。各社人事部門を中心にテレワーク勤務規程の策定等々、仕組み作りにご苦労されているようです。
PMPにもテレワークの関するご照会は数多く寄せられています。

しかしながら、各社人事の方々のテレワーク導入時の関心事項は、筆者には厚労省のテレワークのガイドラインに引きずられ過ぎており、社員にとってどのような仕組みが、働きやすいテレワークであるかという視点には立っていないように思えてなりません。
確かに厚労省のガイドラインに沿えば、労働基準法等Complianceの点では安心でしょうが、筆者が常に言い続けています通り、Complianceで思考停止してしまうと人事のミッションは果たせません。

PMPはテレワークを導入して10年以上の実績があります。これも踏まえて、テレワーク成功の秘訣を伝授します。

1.就業規則の9時~5時という所定の始業・終業時刻は忘れ、都度自分に最適な始業・終業時刻を自由に選択する事。

テレワーク者は、労基法の定める深夜を除く(深夜の就労は別途深夜労働の割増賃金が必要ですし、健康を考えれば深夜の就労は禁止すべきです)午前5時から午後10時まで、各自が効率的と思われる時間帯での就労を認めることが大事です。今や、学校や保育園が休業となった子供、共稼ぎのパートナーなどなど、家族全員が自宅で待機しているという特殊な状況です。
そんな場面でも、厚労省のガイドラインが示す毎朝9時から仕事を始めさせなければならないのですか? 
PMPには、朝子供が起き出す前の5時から7時までの2時間、まず集中的に働くコンサルタントがいます。子供が起き出す前の静かな時間に集中してやらなければならい業務を行っています。
子供が起き出すと、そこで仕事は中断します。
その後は、朝食の準備、家族でそろっての朝食、後片付け、掃除と洗濯に時間を振向けます。
終業時刻も同様、5時にはこだわりません。

労基法では、始業・終業時刻は会社が定めることになっています。所定の始業・終業時刻も会社が変更できるとされています。これを社員一人一人が毎日自由に決めて良し、としましょう。

2.午前10時~11時から午後1時~午後2時は、全員の就労を奨励する時間帯とする事。

出勤していれば、いつでもお互いに意見交換をしたり上司の指示を仰いだりしますが、テレワークではそれができません。一方で、テレワーク中、ひっきりなしに上司から電話がかかってくるので、仕事がはかどらないという話も聞きました。
全員が仕事をする時間帯を設定しましょう。電話は原則この時間帯に限定します。たまたま家庭の事情でその時間帯の一部でも就労できない場合は、事前にチームメンバーにその旨を知らせます。

3. 昼休みは午後1時あるいは2時以降であればいつでもOKとします。1時間を超える休憩も構いませんし、分割取得もOKです。

労基法では8時間を超える就労では60分(6時間を超えると45分)の休憩時間の付与が義務付けられています。
筆者の海外勤務時のアシスタントが、ある日母親が病気で心配なので昼休みも働くから1時間早く帰宅させて欲しいと言ってきました。日本でこれを許すと労基法違反となります。
フレックスタイム制の下で、9時から6時間働いて3時に帰るつもりの社員が、たまたま後5分働かなくてはならない場合は、3時から45分休憩を取得させた後5分働き3時50分に帰宅させます。3時5分まで働いて45分休憩をとり3時50分に帰宅させる場合は法違反となります。

PMPでは、12時から1時の一般的な昼休みの時間は外部からの電話も少なく、社内打合せを行うベストの時間帯と位置付けています。

4. テレワークと出勤の組み合わせの場合、月曜出勤は控えましょう。

筆者の友人の三菱系の大手企業はテレワークに切り替わりましたが、月曜のみ出勤だそうです。統計結果もまだありませんが、筆者のいる横浜みなとみらいランドマークワーのオフィス棟、地下駐車場は、月曜が混んでいます。

5.やむを得ず出勤の場合は、極端な時差出勤と週休3日制度の活用

PMPでもやむを得ずオフィス出勤を行う場合がありますが、始業時刻は午前7時30分です。電車は空いています。
ここからは、PMPでは実施していませんが、、、
感染リスク回避のためには変形労働時間制度の活用による出勤頻度の引下げもご検討ください。1日10時間労働で週4日勤務 ☞ 週休3日とすれば、出勤頻度は2割減になります。
緊急事態宣言以降、土日の人出はずいぶん減っているようです。出勤日に通勤がより空いている土曜・日曜を加えることも検討の価値ありと思います。今は休日でなくても毎日家族と一緒です。平日は皆バラバラで帰宅も遅く家族が揃うのは土曜・日曜くらいというかつての日常ではありません。

6.Working Spaceはドアや衝立等で明示します。

Stay Homeの今は、就労中は集中できる環境設定が大事です。独立した部屋がお勧めですが、難しい場合でも、適宜衝立などを工夫して、“ただいま仕事中です。邪魔をしないでください”と言うメッセージを家庭内に発信しましょう。

7.“椅子”は大事にしましょう

何時間もPCに向かって仕事をします。腰痛を呼び起こすような“椅子”はNGです。テレワークにあたり、PCやルーターを貸与しますが、社員の健康を考えると、椅子は大切です。

8.テレワークの機密漏洩の多くはプリンターです。

家庭用のシュレッダーの多くは、クロスカッターではありません。
シュレッダーのない家庭もあります。
プリントアウト禁止もしくは会社へ託送し会社で切断がお勧めです。

最後に、3月イギリスBBCが進める 5 tips for Work at HomeというNews Letterを3月23日に出しています。
5Tipsを再度ご紹介しておきます。

1)Get Dressed (きちんとした格好で)
2)Establish boundaries (しっかりした仕事場の確保)
3)Get out (気分転換で外に出よう)➡ 今は自粛ですね(PMP)
4)Pick up the phone (同僚と話そう)
5)Take regular breaks   (休憩!!)

以  上