新型コロナウイルスの職場対応 – 厚労省企業向情報UpDate(2月1日・4日・6日) 新型コロナウイルス対応 #1

新型コロナウイルスの職場対応 – 厚労省企業向情報UpDate(2月1日・4日・6日) 新型コロナウイルス対応 #1

新型コロナウィルス。PMP拠点の横浜では大型客船も接岸され観光客の数も減っているように思えます。
さて2月1日、続いて4日、6日と厚生労働省では新型コロナウイルスに関連した情報発信を行っています。

1.職場で取り組むべき新型コロナウイルス対策
風邪や季節性インフルエンザ対策と同様、咳エチケット(咳・くしゃみをする際に、マスクやティッシュペーパー・ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえること)や手洗い、うがい、アルコール消毒など。
(湖北省の滞在歴者または接触者で、咳や発熱等の症状がある場合、マスク着用の上、事前に保健所へ連絡し受診。医療機関の受診の際には、湖北省の滞在歴または湖北省に滞在歴がある人と接触したことを事前に申し出る事。

2.労働安全衛生法第68条に基づく病者の就業禁止の措置を講ずる必要は?
2月1日付、新型コロナウイルス感染症が指定感染症として認定。新型コロナウイルスの感染が確認された場合、感染症法に基づき、都道府県知事が就業制限や入院の勧告等を行うことができる。勧告を受けた場合はこれに従う必要がある。ただしこの時点で新型コロナウィルスは労働安全衛生法第68条(下記※)に基づく病者の就業制限の措置の対象ではない。
※第68条(病者の就業禁止)
事業者は、伝染性の疾病その他の疾病で、厚生労働省令で定めるものにかかつた労働者については、厚生労働省令で定めるところにより、その就業を禁止しなければならない。

3.新型コロナウイルスに関連して労働者を休業させる場合
①労働者が新型コロナウイルスに感染したため休業させる場
新型コロナウイルスに感染しており、都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられるため休業手当の支払いは不要。
②労働者に発熱などの症状があるため休業させる場合
労働者が自主的に休む場合は、通常の病欠と同様。申請による有給休暇もしくは病気休暇制度(あれば)の活用等。
一方、例えば熱が37.5度以上等一定の症状から一律に労働者を休ませる措置をとる場合等、使用者の自主的な判断で休業させる場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」となり休業手当の支払いが必要。労働者を休業させる場合、欠勤中の賃金の取扱については、労使で十分に話し合い、労使協力の上で、安心して休暇を取得できる体制を整えてほしいとの厚労省要望。
また、仮に休業手当を支払う必要がないとされる場合に該当する場合でも、自宅勤務等で労働者が就業できるか等の可能性を十分検討する等休業の回避について努力する事。使用者として行うべき最善の努力を尽くしていないと認められた場合には、「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当する場合があり、休業手当の支払が必要となることもある点に注意。

4.有給休暇の活用
年次有給休暇は原則として労働者の請求する時季に付与すべきもので、使用者が一方的に取得させることはできない。ただし、改正労基法の10日以上の付与者の年間5日の有給取得義務「付与日から1年以内に、当該労働者の有する年次有給休暇日数のうち5日について、会社が労働者の意見を聴取し、その意見を尊重した上で、あらかじめ時季を指定して取得させる。」については検討できる。

以  上